こんにちは今日は下半身の冷えなどのお話しです。
とうとう冬がはじまりました。みなさん寒さでまいっていませんか。寒さで胃腸の働きが悪くなり、ひざ、ふくらはぎ、冷えや生理痛、月経前症候群など女性特有の症状も悪化してきます。
この様な症状に一番有効な対策は下半身を温めることです。身体の土台となる下半身を温めることで色々な症状が改善されます。
下半身の症状に効くお助けツボ。
病気ではないけれど、なぜか調子が悪い。
特に下半身の不快な症状は、日ごろのケアで改善することが出来ます。
自分で押してみましょう。
多角的アプローチが有効です。
なるべく多くのツボを覚えて実践しましょう。
マッサージ指圧や鍼灸も同じですが、ツボ治療は全身から多角的にアプローチするものです。このツボ一つだけを押せば、すぐ症状が改善される、というものではありません。
たとえば、生理の不快症状といってもさまざま。痛みの種類も、下腹部の痛みやハリ、頭痛と、腰の痛み、その原因となれば、腰まわりの血行不良や冷え、腰や首の筋肉のこわばりと多方面におよびます。
最初は、症状に必要な代表的なツボを3ツか4ツ覚えていき、だんだんと数を増やしていくのが理想です。押すだけでなく、ツボを温たためたり、入浴や足湯などと組み合わせることで効果は高められます。
体をほぐし、循環を良くするツボから先に押していくほうがツボの効果は大きくなります。
ツボの押し方は、息を吐きながら3〰5秒を4・5回。ゆっくりと指に力を入れて押してゆき、数秒止め、またゆっくりと力を抜いていくのがコツです。基本的には一番力の入りやすい親指を使いますが、ソフトに押さなくて
はいけないところや、親指では押しにくいところは人差し指や中指を使います。
大切なのは根気よく続けることです。すぐに効果が出ない場合でも、確実に次の予防にはなります。健康を維持するための重要なツボを覚えて、普段から押すようにしましょう。
月経痛
東洋医学では生理のトラブルの原因は、冷えにありといいます。腰の血液循環を良くすれば症状は軽減します。
月経時に下腹部や腰が痛む。女性のほとんどが悩まされているのが月経痛です。
生理のトラブルには次髎や胞肓など、腰のツボが効きます。次髎も胞肓もちょっと探しにくいのが難点です。でも腰部にある仙骨には次髎を挟んで上髎、中髎、下髎と、月経痛に効くツボが並んでいます。神経質に探すより、仙骨のあたりを全体的に丹念に押す気持ちでやります。
次髎は女性の生殖器を整えるツボです。胞肓の「胞」は子袋を表し、子宮を司るツボです。両方とも腰の血液循環をよくし、冷えをやわらげてくれますから、月経痛や生理不順に、とてもよく効きます。
月経痛のある人は、足が冷えている場合が多いので、冷えをやわらげる足のツボ、太谿も加えたい。冷えだけでなく足のむくみも取るので、日頃からよく揉みほぐしておきましょう。さらに加えたいのが、さまざまな痛みに効く合谷です。痛みがひどい場合には強めに押すと効果があります。
月経前の頭痛やイライラなど月経前緊張症の緩和に。
排卵以降の月経2週間前から、イライラ、腹痛、頭痛、肩こりなどの症状が出るのが月経前緊張症といわれるものです。そんな症状には、天柱や風池、合谷が効きます。
天柱は体と頭を結ぶ神経や血管の通り道です。頭痛や頭重から、首、肩のこり、全身のだるさなどの月経時の不快症状に効きます。風池は邪気が集まるツボなので頭痛やだるさに。百会も頭痛のほか、イライラなどの精神的なものが影響する症状にいいです。
月経困難症
生理の痛みがひどい場合には、三陰交も効果的です。
月経痛を含む下腹部痛、のぼせ、頭痛、肩こりなど、月経時の不快な症状が起こることを月経困難症と呼びます。子宮収縮が強すぎたり、月経周期が長く、経血の量が多く痛みが強く出る場合もあります。心理状態も関係し、ストレスなどが女性ホルモンのサイクルを狂わせ、消化器や循環器の不調など、さまざまな症状となります。
三陰交は婦人科系の症状によく効くツボであるとともに、虚弱体質や胃炎を改善する健康に大切なツボです。他の生理関係のツボに加えると、効果がグンと上がります。
三陰交はふくらはぎを両手で包み込むように持ち、親指を重ねて強めに押します。月経の始まる1週間前からツボに米粒などをテープで貼っておくと、持続的な効果も期待でき、温めると良いツボです。
冷え性
冷えて滞っている血を巡らせることが大切。夏のエアコンによる冷えも、不調をもたらす原因になるので、賢く対処したいところですね。
年齢を問わずに女性に多いのが、冷え性。冷房の影響で、夏でも冷えに悩むケースが増えてきました。
手足や腰が冷えると、不眠、頭痛、肩こり、のぼせなどの不調もあらわれますし、重大な病気の原因にもなります。女性は、特によく改善しておきたい症状です。
冷えは血液が滞っている証拠です。血の巡りをよくし、体を温める。これには、足腰の冷えに効く三陰交や、人がもともと持っている生命力を呼び起こして、冷えを解消する関元、足の冷えに効果のある太衝などがいいのです。
冷え性は更年期障害でひどくなる場合があります。洗面器などに42〰45℃のお湯を張って足を温める足湯とツボとを組み合わせると、効果が上がります。
生理不順
気と血の巡りをよくして、周期の乱れを調節します。
多くはホルモンのバランスの崩れなどで起こるものです。3週間以上、40日以内であれば、病気の心配も少ないのですが、なるべく正常な生理周期に近づけるようにしたいものです。
気海はその名の通り心身のエネルギーを表す「気」が集まっているツボです。体内の気の流れをよくし、特に婦人科系や泌尿器系に効果があるので覚えておきたいツボです。血海は血に関する症状のツボ。気液の循環をよくしてくれます。気の流れを正すのが気海、血の滞りを正すのが血海。健康にいいツボなので、普段から押す習慣をつけておくといいでしょう。
血海は経血の量の異常を調整するツボです。経血の出方が悪くて不快な時は、両手の親指を重ねて、強く押し込むようによく圧迫します。
もちろん両方のツボとも月経痛などの症状にも効きます。生理不順が病的な場合は、専門の医師の診察を受け、適切な対応をして下さい。
膀胱炎
初期の軽い膀胱炎なら、ツボ押しで症状の軽減も可能です。
膀胱炎は、細菌の感染や、長くトイレを我慢したり、腰が冷えたりすることで起こります。ひどい場合は病院で、きちんと診察を受けましょう。でも、軽いものなら、ツボで症状を緩和させることも可能です。
まずは腰を温めることが大切です。熱いタオルをしばらく腰に当ててみてください。タオルはビニール袋に入れると、体が濡れなくて便利。泌尿器系全般に効果のある中極をゆっくり静かに押すと、残尿感などの膀胱炎初期の嫌な感じが薄れていきます。
次に、腎臓の働きをよくする腎兪と、膀胱の働きをよくして冷えを解消する膀胱兪、それぞれのツボもゆっくりと押す。腎兪は元気のツボと言われます。体調を整える効果があるので、しっかり覚えておくと便利です。
失禁
中年でも悩む人が増えています。ツボと運動で不快症状を解消できます。
失禁は老化によって尿道の筋肉が衰えること以外にも、ストレスやトイレを我慢することが重なった場合などにも起こります。中年の方でもちょっとした拍子に少量の失禁があると悩んでいる人はいます。やはり泌尿器系全般に効果のある中極と、膀胱の機能を高める膀胱兪を普段からよく指圧しておくといいでしょう。
どちらにしても、尿道の筋肉が衰えているのは確かです。運動で鍛えれば、かなりの成果を上げることが出来ます。椅子に座って肛門をキュッキュッと締める運動です。肛門の括約筋を収縮することになり、血行が良くなります。理想は1日20〰30分、行うことですが、まとめてやるのが無理なら、気づいたときに5分でも10分でもやるだけで、随分違うと思います。
運動にツボを組み合わせれば、改善も早い。また、ある年齢になったら、予防のためにも運動やツボ押しをしておくといいかもしれない。病気が原因の場合もあるので注意が必要です。
頻尿
1日10回以上のトイレは問題です。体の水分代謝をよくすることが大切です。
排尿の回数は1日5・6回くらいが正常です。それより少し多い程度なら問題はありませんが、10回以上になると頻尿といえます。中でも、排尿痛、排尿困難、残尿感などの症状がある場合は危険です。ほうっておくと本格的な膀胱炎になりかねません。水分代謝が悪かったり、過去に膀胱炎を患った人が頻尿になりやすいようです。
水分代謝をよくすることで改善を目指しましょう。
泌尿器系の症状を和らげる中極、体の水分をコントロールする水分、腎臓・膀胱の疾患によく効く天枢の、3つのツボで対処したい。腰を温めること、精神的にリラックスすることも心掛けて下さい。
痔
悩みの痔には特効ツボあり。入浴と組み合わせれば、いい結果がでます。
痔は主に肛門周辺にある静脈の鬱血によって血管にコブができたり、出血したりする、といった症状出が出ます。
ひどい場合は専門家の治療が必要となりますが、ツボで症状を和らげることはできます。痔の特効ツボは長強です。ここを刺激することで、肛門の括約筋が締まり、さらに血管が拡張するので肛門周辺の血の巡りがよくなります。中指でぐっと押すのですが、両手のほうが押しやすいかもしれません。
長強の効果をさらに高めてくれるのが百会。百会と長強は、上半身の一番上と一番下のツボ。背骨の経絡を通じてお互いに関連しています。百会は体の芯に抜けるように、指圧するのがコツです。
人間のエネルギーである「気」がすべて集まる百会と、強く長く生きるという意味の長強。この2つのツボの連絡をよくすることは、体の健康にとても有効です。痔でない人にもお勧めのツボです。入浴や腰湯は、血流をよくして、便通を促すので、こまめに行いましょう。
みなさん継続は力なりです。コツコツ押して、少しずつ体調を整え冬を乗り切りましょう。
胞肓
背骨から続く、お尻の平らな骨(仙骨)にある上から2番目のくぼみ(次髎)から指3本分外側。
次髎
背骨から続く、お尻の平らな骨(仙骨)にある上から2番目のくぼみ。
合谷
手の甲のツボ。親指と人差し指がぶつかる部分の少し内側のくぼみ。
太谿
内くるぶしのすじの後ろあたり。指で触ると軽い痛みを感じるところ。
三陰交
内くるぶしの上から指4本分上。太い骨の後ろ側のくぼみの部分。
天柱
後頭部に下方にあるくぼみの下端から、両側に指1本分外側。
風池
後頭部に下方にあるくぼみの下端から、両側に指2本分外側。
百会
両耳の一番高い部分から頭頂部に向かって上がった線の真ん中。
太衝
足の甲にあるツボ。親指と人差し指がくっついているところ。
中極
お腹の真ん中あたりにあるツボ。おへそから指4本分さが
関元
おへそから指3本くらい下におりたところ。
気海
おへそから指1本半分ほどさがったあたり。
水分
おへその上、指1本分あがったところ。
天枢
おへその両側、指2本分外側あたり。
血海
膝の皿の内側の上端から指3本分ほど上がったところ。
腎兪
腰のツボ。肋骨の一番下の骨の高さで、背骨から両側に指2本分外側。
膀胱兪
お尻の平らな骨(仙骨)にある上から2番目のくぼみ(次髎)から指1本分外側。
長強
肛門の上のほうで、尾骨の先端にあるツボ。