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胃腸と東洋医学

当院では女性のお客様がとても多く来院され治療の際によく冷えの話題になります。東洋医学では冷えは「百害あって一利なし」といわれています。まったくそのとうりです。身体が冷えている方は血流が悪くなって代謝や免疫力が下がったり自律神経が崩れたり筋や腱が固くなり故障の原因にもなります。逆に漢方や鍼灸などで温めると代謝や免疫力が上がり自律神経が整い身体もスムーズに動きます。ホルモンバンスも整い身体のすべての動き(気・血・津液)がよくなります。「気」は人間の生命活動を維持する力です。「血」は各臓器や組織に栄養を与える。「津液(水)」は全身を潤します。「血」は「気」によって全身を巡り、「気」は「血」から栄養分を与えられてその力を発揮します。

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今日は北海道新聞に胃腸と東洋医学の特集が掲載されました。下記に表示しました。

胃腸の不調には東洋医学で体質的な改善を・・・。新年度がスタートして2ヶ月。この時期に多くの人が感じる「疲れやすさ」や「胃腸に不調」は、生活環境の変化や、気候の変化などによるストレスの影響も大きいことをご存知ですか?胃腸の調子を整え、毎日を元気に過ごすための生活習慣について、北里大学東洋医学総合研究所副所長である及川哲郎先生に、東洋医学の観点からお聞きしました。胃腸の健康は全身の健康・胃腸と自律神経の密接な関係をお聞きしました。

日本には豊かな四季があります。昔から、季節の変わり目は体調を崩しやすいと言われていますが、これは、寒い時期に適応する体から暑い時期へ適応できる体へ、また夏から冬に向けても気候の変化に体を適応させるために、自律神経のバランスが大きく変化することが原因の一つです。自律神経系とは、呼吸、循環、消化などの機能をコントロールする神経です。胃が収縮・拡張したり、消化液を分泌するのもすべて自律神経の働き、胃腸はいわば「自立神経の固まり」といえます。それゆえに、胃腸はストレスの影響を大きく受けやすい器官なのです。さらに日本では新年度が4月からスタートします。新しい生活環境への適応と気候の激しい変化が重なるこの時期は、気づかないうちにストレスも重なり、胃腸の不調を感じる人も増えてきます。胃腸の不調が続くと、腸から栄養分をうまく取り入れられないために、必要な栄養を全身に巡らせることが出来なくなります。胃腸は人間にとってエンジンに相当する大事な器官。胃腸の不調は、気力がなくなる、疲れやすい、頭痛・肩こり、風邪をひきやすくなるなど、さまざまなかたちで全身の健康に影響を及ぼします。年度の変わり目の歓迎会、ゴールデンウィークのレジャーなど、暴飲暴食が続いた人も多いかもしれません。「最近、胃腸の不調に悩んでいる」という人は、ぜひこの機会に胃腸ケアの大切さについて、東洋医学の知恵を借りてじっくり考えてみてはいかがでしょうか。

東洋医学で「気・血・水」を整える東洋医学の考える「健康」とは

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東洋医学の考え方のひとつに「気血水(きけつすい)理論」があります。「気」は生命活動を営むエネルギー。「血」は血液にあたり、全身に栄養を運ぶ役割があります。「水」は血液以外の体液。「気・血・水」がバランスを保って体の中を巡っている状態を、東洋医学では「健康」と捉えます。胃腸が不調になると「気」が少なくなり、元気がなくなります。「気」が乱れると「血」が全身に栄養を供給できなくなります。「血」が巡らなくなれば「水」のバランスも乱れます。例えば、花粉症時の鼻水や、胃腸炎の下痢、むくみなどの症状を、水分代謝の乱れ、「水毒」との言います。「気・血・水」は互いに関連しているので、どれか一つに異常があると全身に様々な不調が現れます。「気・血・水」は互いに関連しているので、どれか一つ異常があると全身にさまざまな不調を現れます。「気・血・水」のバランスを保つには、生命力である「気」の働きを高めることが本質的に重要であり、「気」を生み出す胃腸の健康がとても大切なのです。

「気・血・水」を整えるには、どうしたらよいのでしょう。江戸時代の儒学者である貝原益軒(かいばら・えきてん)が記した『養生訓(ようじょうくん)』には、適度な食事、運動、睡眠の大切さが書かれています。食事は腹8分目、を心掛け、アルコールはほどほどに、と。ですがてきりょうの飲酒は胃腸の働きを助け、血行促進、リラックス作用があるとも。約2千年前の漢方の教科書にも、漢方薬の種類によっては、お酒で飲んだほうが良いと書かれているものもあります。運動は毎日無理なく続けられるウォーキングなどがおすすめ。適度に体を動かすことで、睡眠の質も良くなります。

胃腸の不調は、症状だけでを一時的に治そうとしても同じような症状が繰り返して起こりがちです。生活習慣を見直し根本的に改善することが、東洋医学の考える「健康」への早道でもあり、病気予防にもつながります。上手にセルフケアをして、気候や環境、加齢などの変化に備え、どうぞ元気にお過ごしください。

(2015年5月23日(土) 北海道新聞 監修:及川哲郎先生 記事より引用)

 

 

 

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